リハウォーカーマットで実現する“実践的な歩行訓練”
リハビリテーションにおいて重要なのは、「実際の歩行に近い環境での練習」と「安全に繰り返し実施できること」です。こうしたニーズに応える訓練用具として、当院ではリハウォーカーマットを2022年頃から導入し、バランス訓練や不安定な場所での歩行訓練に活用しています。
リハウォーカーマットは、適度なクッション性を備えた歩行訓練用マットであり、足部感覚への刺激を与えながら歩行練習を行うことが可能です。安定した床面とは異なる環境での訓練により、より実践的な歩行能力の向上が期待されます。

リハウォーカーマットの特徴
1.不安定面での歩行練習
クッション性のある素材により、バランスを調整しながらの歩行が必要となり、動的バランス能力の向上が期待されます。
2.足部感覚への刺激
足底への感覚入力が増加することで、感覚機能の改善や歩行時の安定性向上に寄与します。
3.安全な環境での反復練習
床面に設置して使用するため転倒時の衝撃が少なく、安全に繰り返し練習することが可能です。
当院での活用方法

当院では、平行棒内での歩行から始め、不整地での歩行訓練などを経て、段階的にリハウォーカーマットを使用した訓練へと進めています。訓練時間や頻度は一律ではなく、患者様の状態に応じて都度調整しながら行っています。また、支持物の有無や介助量を変えることで、難易度を細かく調整できる点も特徴です。
一般的な小型のバランスマットは市販されていますが、実際に歩行が行える長さのあるマットタイプは多くなく、訓練の幅を広げられる点で当院でも重宝しています。
こんな方におすすめ
リハウォーカーマットは、以下のような方に特に有用です。
- 歩行時のふらつきがある方
- バランス能力の向上を目指す方
- 感覚機能の低下がみられる方
- 屋外歩行に不安がある方
- 転倒予防を目的とした訓練を行う方
当院では、腰椎圧迫骨折後の方や下肢骨折の受傷歴がある方、屋外歩行に自信がないという方にもご利用いただいています。不安定な環境での練習は、実生活での対応力向上につながります。
訓練を通じた変化の一例
歩行時に体が側方へふらついていた方が、リハウォーカーマットを用いた訓練後にはふらつきが軽減していたという例もあります。効果の現れ方は状態により異なりますが、こうした変化が期待できる訓練のひとつです。
担当理学療法士より
「不整地の歩行訓練やバランス訓練など、難易度調整が行いやすい用具です」と、担当理学療法士も評価しています。
実際に訓練を行った患者様からは「難しいけど、こんなことをやったことがないからリハビリになるね」という感想も聞かれており、通常の歩行訓練とは異なる刺激が意欲向上につながっているようです。
継続の鍵は“実践的な刺激”
単調な歩行練習に比べ、環境に変化を加えることで訓練への意欲が高まりやすくなります。リハウォーカーマットは、実践的な刺激を取り入れながら継続的な訓練を可能にします。
まとめ
リハウォーカーマットは、バランス能力や感覚機能に働きかける歩行訓練用具であり、実用的な歩行能力の向上を目指す対象者に適しています。当院では、腰椎圧迫骨折後の方をはじめ、さまざまな状態の患者様の訓練に活用しています。安全かつ効果的な環境での反復練習により、転倒予防および機能改善が期待されます。
【この記事の監修】
医療法人星陵会 仙台すこやかクリニック理学療法士